第3期 第12話 聖地スポット

聖地巡礼の際には周辺の迷惑にならないようご注意ください。

稲毛海浜公園

概要

ここが俺ガイラー的にポイント高い!

Reminiscence

俺クラスともなると、休みの日は一生ジャージだし、小町の目に入らない限りは余裕でTシャツパンイチだから、日によっては気分も新たに装いを一新するというその丁寧さには普通に感心してしまう。

しげしげと眺めていると、雪ノ下は帽子をぽふりと口元に当て、小さな声で呟く。

「……休みの日でも、あまりしないけれど」

14巻 pp.414.

ブリオッシュドーレ

Reminiscence

言いながら前髪を直すと、雪ノ下は腰を浮かせ、ソファの上をスライドした。そのまま俺の真横に来ると、カップを差し出す俺の腕に、控えめながら腕を絡めてくる。

そして、インカメラで二度ほどシャッターを切った。

完全な不意打ちに固まっていると、雪ノ下は画像を確認して、恥ずかしそうにはにかんだ照れ笑いを浮かべ、「こんな、感じ……」と、めちゃめちゃ小声で言い、こちらにちらとスマホを見せてくる。

14巻 pp.423.

THE SURF OCEAN TERRACE

Reminiscence

「ここがいいわ、ここでやりましょう」

雪ノ下がお目々キラキラで、俺の袖をくいくい引っ張っている。半ば感動しているような興奮しているような表情と勢いであるだけに、何をやるのかとは聞けない雰囲気だ。

聞いてしまったらいよいよ詰んでしまう気がする……。

だって、ここ、結婚式場ですもんね。

「……なんか、それは、気が早いのでは」

14巻 pp.426.

THE SURF OCEAN TERRACE RESTAURANT

Reminiscence

気持ちの整理なんて、全然ついてないけど。

それがいいことだなんて思ってないけど。

こんなの、まちがってるってわかってるけど。

でも、あたしはまだもうちょっとだけ、浸ってていいのかもしれない。

あの、あったかくて眩しい陽だまりに。

「よしっ! 元気でた! いこっか!」

14巻 pp.483.

THE SURF OCEAN TERRACE RESTAURANT シーサイドテラス

Reminiscence

「いえ、最後にひとつだけ言っておかないと」

そう前置きすると、雪ノ下は俺から視線を外し、小さく咳払いした。

先ほどまではえらく雄弁だったのに、ぎゅっと口を引き結び、それが綻んだかと思えばすぅはぁと深呼吸して、胸に抱いていた書類束をぎゅっとより強く抱きしめる。

足元に落ちていた視線がゆっくりと上がって、その綺麗な瞳でまっすぐに俺を見つめると、彼女は囁くように、けれど確かな言葉を口にした。

「あなたが好きよ。比企谷くん」

14巻 pp.511.

検見川の浜

Reminiscence

「撮りまーす。ウェイ、チーズ☆」

※堀井茶渡さんのアドリブ

湯快爽快『湯けむり横丁』みはま

Reminiscence

大抵、サウナ七分、水風呂二分、外気浴三分の計十二分をワンセットとし、これを3セットこなすのが俺のルーティンだ。これにより、サウナ室内にある十二分計を完璧に運用することができる。だが、これはあくまで俺が勝手に理想としている形であり、実際は室内の温度(九十八度以上が望ましい)、水風呂の水温(十六度以下が望ましい)、整いスペースの有無(体を預けられるデッキチェアが望ましい)によって、その時間は変わってくる。その日の混雑具合や体調を考慮し、最善を尽くすのが良きサウナーと言うものだ。

14巻 pp.459.

ミハマニューポートリゾート

Reminiscence

「一人で立てるのに……」

「知ってる」

彼女が一人で立てることも、彼女がそう言うだろうと言うことも、知っている。

だが、それでも俺は手を差し出すのだ。

たぶん、これからも。

14巻 pp.470.

千葉市立稲毛高等学校

Reminiscence

「どうぞ掛けて。長くなりそうだから」

「……うん、長くなるかも。今日だけじゃ終わんなくて、明日も明後日も……ずっと続くと思うから」

由比ヶ浜はまっすぐに雪ノ下を見つめ、へへっと誤魔化しの無い笑いを浮かべた。それを見て、雪ノ下は一瞬きょとんとしたが、すぐにふっと微笑む。

「そうね。……きっと、ずっと続くわ」

そして、空のままだったマグカップに琥珀色の紅茶が注がれた。

14巻 pp.523.

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